リーダーシップを磨く7つの習慣

 私たちは今、グローバル化やAIが人間を超える日と言われるシンギュラリティによって、世界がますます複雑化する時代に生きています。

 そのような環境の中で求められるリーダーシップが、AIなどはSFの世界のことであり、今よりもグローバル化が進んでいなかった過去のリーダーシップと何か違いがあるかを見ていきたいと思います。

今日求められるリーダーシップ

 まず、今日のリーダーは、現代のビジネスの複雑さを認識する上で、困難な課題に直面しています。

 グローバル市場は絶えず進化し、テクノロジーと産業の境界線は曖昧になりつつあります。そのため、ビジネスの技術的側面だけでなく、文化的、倫理的原則を理解する必要があり、まったく新しい組織能力が求められています。

 リーダーは、急速な変化を予測し、評価し、対応する能力が必要です。また、競争機会を利用したり、消費者の嗜好の変化を調整し、対応できるような機敏さが求められます。

 そして、現代におけるリーダーシップには、さまざまなステークホルダーと強い関係を築き、創造的なコンセプトやアイデアを推し進める能力が必要です。

 また、組織の財務・業務上の主要な推進要因を理解し、それらをどのように動かしてより大きな成功を収めるかを考えることが必要です。

 そして、強力な問題解決能力とコミュニケーション能力、さらに同じビジョンを共有するためにチームを動機づける能力も必要です。

過去に求められたリーダーシップ

 このような今のリーダーシップとは違い、日本の好景気時代のリーダーシップは、伝統的な階層型組織で、生産と開発に重点を置いていたことが特徴です。

 組織内の効率を高め、厳格なマネジメントスタイルを維持することで安心・安定した環境を確保することが重視されました。

 価値創造のためにチャレンジやリスクを追求することよりも、調和やチームスピリットを維持することが重要視されたのです。

 革新や創造的なビジョンよりも、製造や効率に重点を置いていました。ルールや規則が厳格に守られ、リーダーはあらゆる業務が適切かつ円滑に行われることを期待されました。

 その結果、今日のような破壊的で先見性のあるアプローチではなく、より協調的なアプローチを取るようになりました。

 こんな過去のリーダーシップと比較すると、今日のリーダーシップは、より機敏でダイナミックなアプローチを必要とします。

 今日のリーダーは、リスクを取ることに寛容であり、創造的で革新的なアプローチで組織を率いることができなければなりません。

 また、従来のプロセスにとらわれず、より大きな課題に挑戦するようチームを動機付けなければなりません。

 今日のリーダーシップは、新しいテクノロジーやデジタルの機会をいつ、どこで活用すべきかを認識する能力も必要です。

 そのためには、自律と協調の文化を受け入れ、推進する必要があり、さらに、グローバル市場、世界のトレンド、顧客の行動に対する鋭い理解も必要です。

 今日のリーダーには、未来を見据える目が必要であり、長期的に組織に利益をもたらす意思決定と行動をとることができる必要があります。

 今日、世界を取り巻く環境の変化は、まったく新しいリーダーシップ能力を求めています。

 今日求められるリーダーシップのあり方は、俊敏性、リスク、未来を見据える目を基盤としており、過去のそれとは異なることは明らかです。

 グローバルな市場と進化し続けるテクノロジーの中で、リーダーは変化に素早く対応し、前向きで革新的なビジョンを持って組織をリードしていくことが求められています。

 読者の中には、昔から今日求められているリーダーシップが必要だったと思われている方も多いと思います。

 ところが、現実には階層組織の中で、確実に従来のプロセスを回すリーダーシップが効率的で、今日的なリーダーシップを発揮する組織は少なかったと思います。

 そしてもう一つ間違ってはいけないことは、今日に求められるリーダーシップとは、明治維新の坂本龍馬のような特別な才能を持った人が発揮するものではないということです。

 リーダーシップは才能ではなく役割です。学びと経験の積み重ねによって、誰でも磨くことができる役割なのです。

 そこで今回は、効果的なリーダーシップを発揮するために欠かせない7つの習慣をご紹介します。

リーダーシップを磨く7つの習慣

習慣1:自分自身を知る

効果的なリーダーシップは、自分自身と自分の長所と短所を知ることから始まります。自分の強みを知ることで、それを生かすことができ、弱みを知ることで、その改善に取り組むことができます。自己認識は、リーダーシップを成功させるための重要な基礎となるものです。

習慣2:優れたコミュニケーション能力を身につける

効果的なコミュニケーションとメッセージを伝える能力は、リーダーにとって不可欠なものです。そのためには、言語的なコミュニケーションと、ボディランゲージや表情などの非言語的なコミュニケーションの両方が必要です。

リーダーは、定期的な期待値の伝達やフィードバックの提供など、効果的かつ効率的にメッセージを伝えることができなければなりません。

習慣3:目標を設定し、計画を立てる

リーダーは、目的を明確にする必要があります。目標を設定し、計画を立てることで、リーダーは軌道修正と集中力を維持することができます。また、目標や計画を立てることで、チームが効果的に組織化されるようになります。

習慣4:優れたチームの作り方

効果的なチームダイナミクスは、成功する組織には欠かせないものです。リーダーは、成功のために優れたチームを構築することができなければなりません。これには、メンバー間の信頼関係の構築や結束力のある関係の形成が含まれます。さらに、リーダーは、優れたチームを構築するために、指示、指導、サポートを提供する必要があります。

習慣5:変化を受け入れて柔軟に対応する

世界は常に変化しており、リーダーはどんな変化にも対応できるように準備しなければなりません。新しいアイデアを受け入れ、失敗を受け入れ、失敗から学ぶことで、リーダーはより成功し、生産的になることができます。

習慣6:問題解決への創造的アプローチ

リーダーは、問題に対して創造的な解決策を考え出すために、批判的かつ創造的な思考力を持たなければなりません。そのためには、リーダーが状況を理解し、前提を疑い、新しいアプローチを開発する能力が必要です。

習慣7:自分を磨くための継続的な学習と成長

リーダーシップは継続的なプロセスであり、リーダーは常に成長し、先を行くために学ばなければなりません。これには、新しいスキルや知識を身につけること、フィードバックを受け入れること、最新のトレンドや開発を把握することが含まれます。 

結論

リーダーシップは現代社会で必須のスキルであり、効果的なリーダーシップを発揮するために必要な7つの習慣を理解することが重要です。これらの資質は、本質的なものもありますが、多くは学ぶことができます。コミュニケーション能力、問題解決能力、常に学び成長することなど、良い習慣を身につけることで、誰でもリーダーとしての役割を磨くことができるのです。

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